★2010年9月22日(水) 妻を伴って検査結果を聞きに横浜市民病院へ行った。 O医師はPC画面上に検査結果の画像を示しながら、以下の理由から 癌が前立腺内部に留まっている初期のガンだと説明してくださった。 @ 骨シンチ検査において骨への転移は認められない。 A CTスキャン検査、MRI検査についても前立腺皮膜や他の臓器およびリンパ節への移転も画像を見る限り認められない。 B 生検で採取した細胞を検査した結果、悪性度を示すグリーソンスコアーは「7」。 (注) O医師はしきりに全摘出手術を勧めたが、私が「小線源治療」を受けたいと伝えたら、意外にあっさりと了解してくれ、 「当病院では小線源療法はやっていないので、紹介状を書きましょう」と言ってくださった。 「どこの病院にしますか?」と聞かれたので「国立病院 東京医療センターをお願いします」と答えた。 骨シンチ・CTスキャン・MRIの画像の入ったCD-ROMと生検で採取した癌細胞のプレバラートと紹介状は 一週間後の9月30日(木)に取りに来るよう指示された。 国立病院 東京医療センターへはそれらの資料を持って行くのだが、 泌尿器科医長の斉藤医師の担当が月曜と水曜なので、 東京医療センターには10月4日(月)に行くことにした。 (注) 前立腺がんは腫瘍の悪性度をグリーソンスコアーとよばれる病理学上の分類を使用して表現する。 これはがんの悪性度を5段階に評価するものだ。 「1」が最もおとなしいがんで、「5」が最も悪いがんを意味する。 前立腺がんの多くは、複数の、悪性度の異なる成分を有しているため、最も多い成分と次に多い成分を足し算してスコアー化する。 これがグリーソンスコアーだ。 たとえば最も多い成分が「3」で次に多い成分が「4」の場合、「3」+「4」=「7」と評価される。 グリーソンスコアーの解釈ではスコアーが「6」か、それ以下は性質のおとなしいがん、 「7」は前立腺がんの中で最も多いパターンで中くらいの悪性度、「8」〜「10」は悪性度の高いがんと理解される。 この分類は治療法を考えるうえでとても大切だ。 (参考) ★病期A(偶発癌) 癌ではなく、良性疾患(ほとんどの場合前立腺肥大症)の診断のもとに手術を受けて、切除された組織に偶然発見された癌。 A1: 切除された組織の5%以下でかつ高分化の癌(比較的性質のおとなしい癌) A2: 切除された組織の5%以上または中、低分化の癌(高分化に比べ悪性度の高い癌) ★病期B(限局性癌) 前立腺内に限局している癌。 B0: 血中のPSAの値のみが高値で生検した結果、癌が見つかった場合 B1: 片葉内に限局する最大径1.5cm以下の癌 B2: 両葉にある場合または最大径が1.5cmを超える癌。 ★病期C(局所浸潤癌) 前立腺被膜(前立腺の外側を囲んでいる膜です)を超えて拡がっている癌。 前立腺に隣接している精嚢、膀胱頚部へ拡がる癌も含む。 ★病期D(転移性癌) 臨床的に明らかに転移がみられる癌。 D1: 所属リンパ節に転移している癌 D2: その他のリンパ節、膀胱頚部以外の膀胱、直腸などへの浸潤、骨、肺などの臓器に転移 |